クレジットカードに付帯している保険、あなたは何種類くらい知っているでしょうか?現在、クレジットカード付帯保険には、あなたが聞いたことあるものから「こんなものもあるのか!」と驚いてしまうものまでたくさんの種類の保険が存在します。
今回はクレジットカードに付帯している保険に焦点を当てて、その珍しさごと(レア度1~レア度7)に分類して紹介していきます。
目次
レア度1~すべてのカードについている保険~
盗難・紛失保険
「クレジットカードはもし落としたり、盗まれたりして、他の人に使われたりするのが心配…」と思っている方も多いと思います。でも安心してください。
日本で発行されているすべてのクレジットカードには盗難紛失保険付帯されており、このような状況で不正利用された場合には損害額を補償してくれます。
補償はカードの不正利用から60日間のカード利用に対してです。手元からクレジットカードがなくなっていて、盗難や紛失の恐れがある場合には、まずクレジットカードの発行会社に電話してカード利用をストップしてもらいましょう。
気づいたらすぐにカード会社に連絡することができるよう緊急用にカード会社の電話番号を控えておくことも大切です。
ただこの保険は以下のような場合などには効かないので注意してください。
- カード名義人以外の人が不正に利用した場合
- 暗証番号の管理が悪く、他人から容易に推察されるような番号(誕生日など)に設定していた場合やカード裏面等、他人の目のつく場所に暗証番号を記載して保管していた場合
- カードの裏面に名前の記載をしていなかった
レア度2~ほとんどのカードについている保険
海外国内旅行保険
旅行中の損害について補償してくれる保険で、年会費無料のクレジットカードを始め多くのクレジットカードに付帯しています。(補償額はカードによって大きく異なります)この保険では主に以下の項目の補償を行っています。
- 死亡・後遺障害:
- 傷害・疾病治療費用:
- 救援者費用:
- 賠償責任:
- 携行品傷害:
旅行中の怪我や病気が原因で死亡した場合に払われる保険金
旅行中の怪我や病気による通院・入院でかかった治療に対しての保険
旅行中に怪我や病気で入院し、家族が現地に来る際の交通費などに対する保険
旅行中に他人に怪我をさせたり、物を壊したりした際の保険
携行品が壊れたり、盗まれたりした場合にその損害額を補償する保険
カード会社の広告ではしばしば「海外旅行保険最高○○万円」という広告も見かけますが、これは旅行中に死亡した場合に支払われる保険金のことで利用機会はほとんどないと言ってよいと思います。
むしろ大事にしたいのは傷害・疾病治療費用が十分かどうかという点です。海外でもし入院する、なんてことになってしまった場合は数日間の入院でも数100万円に及ぶことがあるからです。
またもう一つ確認したいのは旅行保険が
- 自動付帯
- 利用付帯
のどちらなのかということです。自動付帯であればカードを持っているだけで先ほど挙げた補償を受けることができますが、利用付帯であれば旅行代金の一部をクレジットカードで支払わなければなりません。旅行代金の一部とは例えば、
- 旅行会社のパック旅行の代金、
- 旅行先でのタクシー代
- 自宅から空港までの公共交通機関の料金
の事を指します。多くの場合、補償期間は出国した日から90日間となっています。
ショッピング保険
旅行保険ほどではないものの、多くのクレジットカードに付帯しているのがこのショッピング保険です。
クレジットカードを使って購入した商品が破損や盗難などの被害に遭った場合に損害額を補償してくれる保険です。補償期間はおおむね多くのカードが購入日から90日と設定されており、補償額はカードによって年間100万円や500万円と様々です。
またこの保険金は無料でもらえるわけではなく自己負担金を支払う必要があります。(3000円から10,000円程度)保険の申請にはカード売上表(お客様控え)が必要となるのでなくさないようにしましょう。
ちなみに以下の物は補償の対象にはなっていないので注意してください。
- 自動車・自転車
- コンタクトレンズ
- 食料品
- 動物や植物
- 美術品
- 金券
次のような場合も補償の対象外です。
- 商品配送中の破損
- 地震などの自然災害による破損
- 商品の間違った使用法による破損
- わざと商品を壊す
レア度3~カードによってついていたりいなかったり~
オンライン不正利用保険
オンライン不正利用保険はカード自体が盗まれるわけではなく、カード番号や有効期限といった「カード情報のみ」が盗まれることで受けた損害を補償してくれる保険です。一見、盗難紛失保険と間違ってしまいそうですが異なる点はカード自体は盗まれずに手元に残っていることです。
盗難紛失保険では
- カード自体が手元に残っている
- カード情報の漏えいが「個人の重大な過失」と判断される(フィシイング詐欺など)
などの理由からオンラインでの不正利用には対応できないことが弱点でした。
その部分のカバーを始めたのがこのオンライン不正利用保険です。盗難紛失保険とオンライン不正利用保険が合わさることによりすべての身に覚えのない取引に対して対応することができます。
利用方法は盗難・紛失保険と同様でまずはカード会社に連絡をしましょう。警察への不正利用の届け出も必要です。補償期間は不正利用日から60日間です。利用明細書が郵送ではなくWEB上で送られてくる人は確認するのを忘れないようにしてください。
レア度4~ここからは少し聞き慣れない保険かもしれません~
航空機遅延・延滞保険
この保険は主にゴールドカード以上のステータス性を持ったクレジットカードに付帯している保険です。航空機の遅延や欠航により発生した現地での宿泊代や食事代、宿泊地への移動費、さらには衣類や下着代などの補償を行ってくれます。
「4時間以上の航空機の遅延または欠航」による宿泊費や食事代が対象となり、預けた手荷物が「6時間以内に運搬されず」、それによりかかった衣類代などが補償されます。
出張の多いビジネスマンなど航空機を利用する機会が多い人にとってはあれば便利な保険です。また価格は安いものの遅延や欠航が多いLCCが旅行の手段として選ばれ始めている現代では大事にしたい保険かもしれません。
ゴルフ保険
ゴルフ保険はゴルファー向けクレジットカードまたはゴールドカード以上のステータスを持つクレジットカードの一部に付帯している保険で、ゴルフのプレーで想定される損害に対しての保険です。補償項目は以下の通りです。
- 傷害死亡・後遺傷害補償:
- 賠償責任:
- ゴルフ用品傷害費用:
- ホールインワン・アルバトロス費用:
ゴルフの練習・競技中の事故または事故による後遺症が生じた際の補償
ゴルフの練習中・競技中に他人に怪我を負わせたり、他人の物を破損させた場合の補償
ゴルフ場やゴルフ練習場でカード所有者のゴルフ用品が盗難・破損に遭った場合の損害額の補償
日本ではゴルフ競技中にホールインワン・アルバトロスを達成した場合、達成した人が周りの人をもてなす風習があるのでその出費の補償をします。国内の9ホール以上有するゴルフ場が対象。
ホールインワン・アルバトロス費用の補償はかなり気になるところですが、実際の所これらを達成する確率はものすごく低いので、もしゴルフ保険を検討するときは賠償責任やゴルフ商品傷害補償を重視すると良いと思います。
レア度5~付帯カードは数えるほど~
シートベルト保険
実はごくごく一部のクレジットカードには「シートベルト保険」が付帯しています。この保険は簡単に言えばシートベルトをつけている時に事故に遭った場合に適用される保険です。適用対象者はカード会員であり、かつ事故に遭った際に運転席または助手席にいた方です。
ただ軽いケガなどでは保険は下りず、本人が死亡または後遺障害を持ってしまった際に保険が下ります。補償対象となる事故は日本国内での事故のみで海外での車の事故に対しては保険が下りません。
現在シートベルト保険が付帯しており、申し込みが可能なのが以下の3枚しかありませんので、もしこの保険に興味を持った方は参考にしてください。
- ライフカード(旅行傷害保険付きカード、トッピングカード、トッピングEdyカード、ライフカードstella 、petit milady CARD)
- スズキカード(JCB・MasterCard)
- ブリヂストンカーライフサポートカード(MasterCard)
マツダm’z カードもシートベルト保険が付帯していますが現在は新規会員募集を停止しています。
スポーツ賠償責任保険
クレジットカードには日常生活中またはスポーツの際の事故に対する保険が付帯しているカードもあります。
ただ付帯しているカードは少なく「セゾンカード」「三井住友VISAカード」「JCBカード」に絞られます。これらのカードはカードが届いてから新たにスポーツ賠償責任保険への申し込みをすることでこの保険が付帯されます。
カードによって補償対象となるスポーツ数は異なりますが(三井住友VISAカードが対象スポーツ50種類以上と多い)、本人と他人に対する補償を行うという点では3種類のカードの保険に共通しています。
補償内容は主に以下の通りです。
- 死亡・後遺障害保険
- 入院保険金日額
- 通院補償金日額
- 個人賠償責任
- 携行品障害
野球やテニスを始めとした道具を使うスポーツでは道具が破損・盗難に遭ったりしたときにも安心するためにも携行品障害補償がついているスポーツ賠償責任保険は頼れる存在です。
月々に支払う保険料は保険タイプによってさまざまですが例えば
- JCBトッピング保険の「日常生活賠償プラン」では月額120円ながら個人賠償責任額が最高1億円と充実した補償内容です。
- 三井住友VISAカードの「ライフ&スポーツ賠償付自転車保険」では保険料が無料ながらサッカー・バスケットなどのスポーツからボウリングや相撲などといったスポーツまで幅広く対象となっています。
これらの保険ではスポーツはもちろんのこと自転車での個人賠償責任補償も付帯していることもあります。自動車の賠償保険に入っている人は多いと思いますが、自転車の賠償保険には入っているという人は意外と少ないです。
ですが自転車で実際に事故を起こしてしまった場合、自動車同様被害者に大きなけがを負わせてしまい、賠償責任は大きくなるので自転車によく乗る人は保険に入っておくことは必須だと考えられます。
そのためこのようにクレジットカード付帯のスポーツ賠償責任保険を利用するのも1つの手段だと思います。
レア度6~アメリカンエキスプレスとダイナースクラブのみ~
キャンセルプロテクション
キャンセルプロテクションはアメックス、ダイナース発行の上級カードに付帯しておりVISA、MasterCard、JCBには付帯していない保険です。
この保険ではもしも突然の怪我や病気での入院により計画していた旅行やチケットを手配していたコンサート等に行くことができなくなった場合にキャンセル費用を補償してくれます。
さらに同行予定だった配偶者の分の補償もしてくれます。補償の対象となるのは以下のようなサービスを所定のカードで購入した場合です。
- 契約に基づいた国内・海外旅行のサービス
- 宿泊施設の提供とそれが提供するサービス
- 航空機、船舶、鉄道、自動車などの旅客輸送サービス
- 演劇や音楽、美術等の公演や上映や展示
自己負担金として「1000円」または「キャンセル費用の10%相当額」が設定されています。
レア度7~アメリカンエキスプレスだけ~
リターンプロテクション
数あるクレジットカードの中でアメリカンエキスプレス発行のカード(ゴールドカード以上)にのみ「リターンプロテクション」というものが付帯しています。
アメリカンエキスプレスのカードを利用して購入した商品の返品が購入店に認められない場合にアメリカンエキスプレスがその商品を購入日から90日以内なら引き取って購入金額の返金をしてくれるというものです。
以下がリターンプロテクションの特徴です。
- 5000円未満の商品には適応されず、最高額は1商品当たり3万円まで補償
- 対象商品は「未使用で良好な状態」「正常に機能するもの」と規定
- 動植物や美術品、食料品、携帯電話などは対象外
返品が受け付けられないときには大変役に立つ保険です。
kokicker
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